このサイトについて

目次

 

1.目的

このサイトでは、『大正新脩大蔵経』(以下「大正蔵」)のうち漢文で書かれた部分(第1~55巻)をより使いやすくする目的で作成した「『大正新脩大蔵経』底本・校本データベース」を公開しています。

大正蔵の編纂時に、収録する仏典の底本や校本(対校本)として用いられた写本や刊本の書誌情報・画像などをご覧いただけます。テキストデータも順次作成・公開していく予定です。

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2.概要

①大正蔵について

大正蔵は1922~34年に近代活字を用いて日本で出版された一大仏典叢書です。正蔵55巻、続蔵30巻、別巻図像部12巻、『昭和法宝総目録』3巻の全100巻からなり、3,493部13,520巻の仏典を収録しています。

その底本には、おもに増上寺三大蔵のひとつ高麗再雕本が使われ、校本として増上寺の宋思渓版大蔵経、元普寧寺版大蔵経をはじめ、宮内庁書陵部の福州版大蔵経(以下「宮本」)、正倉院の聖語蔵、増上寺の元子院酉蓮社の嘉興版大蔵経、大正大学・大谷大学・龍谷大学など大学図書館所蔵本、東寺・仁和寺・高山寺・長谷寺など古寺名刹所蔵の古写本・古刊本等が用いられました。その後、再刊・普及版と版を重ね、さらにWEB上のテキスト・画像DBなど様々な形に変化しながら、仏典のスタンダードテキストとして世界中の研究者に利用されてきました。

 

②大正蔵の底本と校本について

大正蔵に収録する仏典を編纂する際、1つのテキストを底本として、他の複数のテキストを校本(対校本)として校合を行いました。それぞれの仏典の底本・校本にどのようなテキストが用いられたかは、『大正新脩大蔵経勘同目録』(『昭和法宝総目録』第1巻 pp.153~656。以下「『勘同目録』」)と、大正蔵第1~55巻の脚注の記載によって知ることができます。

このデータベースは、『勘同目録』と脚注に記載される大正蔵の底本・校本に関する情報を収集して対照させたものです。これによって、大正蔵がそれぞれの仏典を編纂する際にどのようなテキストを底本・校本に用いたかを一覧することができます。

 

③書誌情報、画像、本文テキストについて

大正蔵の底本・校本に用いられたテキストを所蔵する機関で書誌調査を行い、書誌情報、画像、本文テキストをデジタル化してデータベースの拡充に取り組んでいます。外部機関ですでにデジタル公開しているものについては、データベース連携を行い、書誌情報、画像、本文テキストにリンクを張っています。

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3. データの収集

本データベースに収録したデータの収集元については、下記をご参照ください。外部機関作成のデータベースについては、利用条件・二次利用に関するページへのリンクを張ってあります。

①大正蔵各巻

 

②『勘同目録』

 

「SAT大正新脩大藏經テキストデータベース2018版 (SAT 2018)」(以下「SAT」)

 

④酉蓮社(旧増上寺報恩蔵)所蔵の明版嘉興版大蔵経

 

⑤「宮内庁書陵部収蔵漢籍集覧」所収の「宮本」

 

⑥大学図書館所蔵資料

 

⑦鎌田茂雄ほか編『大蔵経全解説大事典』(雄山閣、1998年8月)

 

「佛經目錄規範資料庫」

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4. データの更新情報

このデータベースは、2021年7月に一般公開したのち、基本情報・書誌情報・画像などの追加やシステムの改修を行い、2022年11月に第1次リニューアル公開し、さらに、システムの改修を重ね、「仏典書誌データベース」との連携を行って、2024年9月に第2次リニューアル公開したものです。

今後、随時、書誌情報・画像・本文テキストの諸データを追加する予定です。大幅なデータ更新を行った場合は、東洋文庫ホームページ、および本データベースにて告知します。

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5. プロジェクトチーム

本科研のメンバーは、下記のとおりです。

研究代表者

研究分担者

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6. 関連研究

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7. 謝辞

酉蓮社本のデジタル撮影・公開にあたっては、酉蓮社の青木照憲住職、細川聡洋副住職にひとかたならぬご高配ご協力を賜りました。

大蔵出版株式会社には、本データベースの公益性をご考慮いただき、『勘同目録』のデジタル公開についてご許可いただきました。

大谷大学図書館、龍谷大学図書館、大正大学図書館には、各館所蔵の写本・刊本の書誌調査、文献複写にご協力いただき、本データベースでのデジタル公開についてご許可いただきました。

2021~2023年度に実施した基本情報の追加、および酉蓮社本の画像データのIIIF化等では、明治大学大学院生(当時)の藤本航輔氏にご尽力いただきました。

ここに記して、関係各位に対し、厚く御礼申し上げます。

このデータベースは、JSPS科研費18K0007321H04345の助成を受けて作成したものです。

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